20代に映画館で見た「ストレンジャー・ザン・パラダイス」。
ドラマチックな展開はなく、淡々とした日常のシーンが続く映像は、
自分の描く絵の方向性に重なる。
今でも1番好きな作品だけれど、当時そこではじめて知った主演のジョン・ルーリー。
映画の世界で見る彼の容姿や仕草に、独特の個性を感じた。
かっこよかったな。しばらくは「ど頭にくる」TVディナーの食べ方も真似ていた。
先日彼の展示に行ってきた。
90年代後半にライム病という難病にかかり、音楽も役者活動も休止、
その後絵画制作を始め、2004年からドローイングなどの発表を始めている。
原画を見るのは初めてだった。
ユニークな構図とモチーフ、繊細なタッチと独特の粗密感がそこにあった。
あの頃映画を見て受けた感覚をもう一度味わった気分になった。
僕の感性の一部は、確実に彼からの影響を受けている。
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「ジョン・ルーリー展 walk this way」
会期:2019年4月5日~7月7日
会場:ワタリウム美術館
開館時間:11:00~19:00(水~21:00)
観覧料:一般 1000円 / 学生・25歳以下 800円
期間中何度も見れるチケットもあります。